歴史

奈良公園の歴史

古代~近世の奈良公園の主な歴史

奈良公園は、平城京に都が置かれた奈良時代に寺社仏閣が建てられて以来の歴史を持っています。
信仰や観光を目的として人々が集う、古くから愛されてきた場所でした。

時代 年号 西暦 できごと
飛鳥 和銅元年 708年 平城遷都の詔
奈良 和銅3年 710年 平城奠都、興福寺など諸大寺が相次いで飛鳥から平城京に遷る
天平勝宝4年 752年 東大寺大仏開眼供養(東大寺要録)
神護景雲2年 768年 春日神社創建(社記)
延暦3年 784年 山背長岡に遷都
平安 承和8年 841年 春日山を神山とし、狩猟伐木を禁じる(三代格)
貞観元年 859年 藤原良房、春日社の社殿・境内地を拡充、春日祭祀を振興する(社記)
保延2年 1136年 若宮祭(おんまつり)を創始(略年代記)
治承4年 1180年 平氏の南都焼討ち(玉葉)
鎌倉
建久6年 1195年 大仏殿落成供養、後鳥羽天皇行幸、将軍源頼朝臨席(吾妻鏡)
正治元年 1199年 東大寺三月堂・南大門建立(続要録)
南北朝 弘和2年 1382年 春日社焼失。足利義満、復興を主宰する(永徳二年記)
室町
応永6年 1399年 興福寺金堂供養、足利義満臨席(興福寺供養記)
永禄10年 1567年 松永久秀、大仏殿を焼く(多聞院日記)
江戸
寛永11年 1634年 江戸幕府、奈良町の地子を免除(徳川実紀)
嘉永3年 1850年 奈良奉行川路聖謨、「植桜楓之碑」を建立(碑銘)
明治
明治元年 1868年 大和鎮撫総督府に代わり奈良県が設置された

明治以降の奈良公園の主な歴史

明治になって近代化政策の一環として公園の制度ができ、奈良公園が誕生します。
公園拡張・整備等の変遷を経て、今日、わが国を代表する公園として広く親しまれています。

年号 西暦 できごと
明治13年 1880年 太政官布達により、明治13年(1880)2月14日に奈良公園が開設される
明治22年 1889年 春日野や浅茅ヶ原等の名勝地、東大寺や氷室神社等の寺社境内地、若草山や春日山等の山野を含む新奈良公園地(奈良県立奈良公園)を告示する
明治25年 1892年 興福寺と東大寺旧境内に、桜や楓など数百本を植樹する
明治28年 1895年 花山・芳山・春日山に杉と松を大々的に植樹する
帝国奈良博物館が開館する
明治30年 1897年 公園平坦地、芳山に楓、桜、柳、松、百日紅、杉などを植樹する
明治33年 1900年 春日山周遊道路が開通する
明治35年 1902年 奈良県物産陳列所が開館する
明治36年 1903年 奈良県公会堂(1号館)が完成する
明治41年 1908年 奈良公園蓬莱池(鷺池)が完成する
明治43年 1910年 春日野運動場が完成する
大正11年 1922年 奈良公園が名勝に指定される
大正12年 1923年 春日大社ナギ樹林、知足院ナラノヤエザクラが天然記念物に指定される
大正13年 1924年 春日山原始林が天然記念物に指定される(昭和31年 特別天然記念物に指定される)
昭和3年 1928年 春日山周遊道路自動車道が開通する
昭和7年 1932年 ルーミスシジミ棲息地が天然記念物に指定される
東大寺旧境内が史跡に指定される
昭和12年 1937年 春奈良公園を含む箇所が風致地区に指定される
昭和14年 1939年 若草山麓車道が開通する
昭和15年 1947年 奈良公園区域から東大寺・興福寺・手向山八幡宮等の境内地を除籍する
昭和29年 1954年 「奈良県立公園条例」「奈良県立公園条例施行規則」を公布する
昭和32年 1957年 「奈良のシカ」が天然記念物に指定される
昭和35年 1960年 都市公園法に基づく都市公園として公園の名称、位置及び区域が定められる
昭和40年 1965年 奈良公園一帯を含む奈良市歴史的風土保全区域春日山地区が指定される
昭和42年 1967年 春日大社、東大寺、興福寺、奈良公園一帯を含む春日山歴史的風土特別保存地区が指定される
興福寺旧境内が史跡に指定される
昭和55年 1980年 奈良公園開設百周年記念展を県文化会館で開催する
昭和62年 1987年 奈良県新公会堂が竣工する
昭和63年 1988年 奈良公園一帯と平城宮跡を会場として、なら・シルクロード博が開催される
平成10年 1998年 世界文化遺産「古都奈良の文化財(Historic Monuments of Ancient Nara)」として奈良公園一帯(東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林)が登録される
平成27年 2015年 新公会堂の名称を「奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~」に変更し、シルクロード交流館との一体化改修工事を経て、リニューアルオープンする

見所

奈良公園の見所

春日大社

一の鳥居を抜けて長い参道を行くと、鮮やかな朱塗りの社殿が、緑濃い杉木立の中に浮かぶように姿を見せます。
社殿と回廊には釣燈籠が、参道両側には石燈籠が並び、すべての燈籠に火が入る万燈籠の日(2月・8月)は幽玄そのものです。

春日大社

興福寺

最盛期には寺の建物の数が175もあった大寺です。
有名な五重塔を始め、東金堂、阿修羅像などを安置する国宝館があり、
薪御能や節分の鬼追いなど古来の日本文化を伝える行事も多く残ります。

興福寺

東大寺

天平文化の象徴といってもよい寺で、世界最大の木造建築である大仏殿や、見事な彫像群が並ぶ法華堂、
伝統行事の「お水取り」の舞台である二月堂など、じっくり見て回ると、一日かけても足りないほどです。

東大寺

正倉院

シルクロードの終着駅といわれ、古文書をはじめ、服飾品、調度品、楽器など、8千点を越える宝物を収蔵しています。
毎年秋にその一部が正倉院展として奈良国立博物館で公開されます。

正倉院

奈良国立博物館

校倉造りを模した昭和の西新館と、それに明治27年(1894年)に建てられた旧帝国博物館時代の本館、
およびその付属棟の4つの展示館からなります。
仏教美術を中心に数多の名品が集められ、展示は他に類のない充実ぶりです。

奈良国立博物館

依水園

江戸時代に造られた前園と明治時代に造られた後園。その2つの庭を水の流れでつないでいます。
特に後園は、東大寺南大門と若草山・春日山・御蓋山を取り入れた借景庭園です。
明治らしい特色のよく表現されたすぐれた庭園として国の名勝に指定されています。
園内の寧楽美術館には東洋の古美術品が展示されています。

依水園

吉城園

「興福寺古絵図」によると江戸時代までは同寺の子院の摩尼珠院(まにしゅいん)があったところとされています。
明治に民間の所有となり大正8年(1919年)に現在の建物と庭園が作られました。
企業の迎賓施設の時代を経て、昭和の終わりから奈良県が所有し庭園を公開しています。
園内は池の庭、苔の庭、茶花の庭からなり、苔の庭には離れ茶室があります。

吉城園

若草山

奈良公園を訪れて最初に目に飛び込んでくる景色、それが芝生に覆われた三つ重ねの山、若草山です。
若草山は、標高342メートル、面積33ヘクタールの芝生に覆われた山で、山頂には、5世紀頃に築造されたといわれる史跡鶯塚古墳があります。
毎年1月には、若草山焼きがあります。夜空をこがす壮観さはまさに、炎の祭典というのにふさわしい行事です。

若草山

春日山原始林

春日山原始林は、1100年以上前に狩猟と伐採が禁止されて以来、春日大社の聖域として守られてきました。国の特別天然記念物に指定されています。
また、自然に対する原始的な信仰が発生して以来の日本人の伝統的な自然観と深く結びついて、今日まで伝えられてきた景観であることから、
世界遺産では自然遺産ではなく文化遺産の一要素として指定されています。
春日山原始林を周回する全長9.4kmの遊歩道です。鬱蒼と繁茂した巨木には心を癒されます。昆虫や鳥類の観察など、自然とのふれあいの場としても素晴らしいです。
一部で並行する石畳の滝坂の道は剣豪の里柳生に通じる旧柳生街道で、林内所々に石仏が見られます。

春日山原始林

県庁屋上庭園

県庁屋上広場からは、奈良盆地の景観が一望のもとに眺められます。
特に東側と南側に広がる奈良公園の東大寺大仏殿、若草山、興福寺五重塔を間近に眺めることができます。

県庁屋上庭園

登大路園地

訪れる人達が芝生と樹木の自然にとけこむ第一歩、奈良公園の玄関口です。
明治に官有地となった興福寺旧境内地を公園地としたことから、奈良公園の歴史は始まりました。最も古くから開設された園地です。

登大路園地

浅茅ヶ原園地・浮見堂

春日参道の南側丘陵地一帯で地形の変化に富んだ、静かなたたずまいの景勝地です。
重要文化財の円窓亭や片岡梅林、鷺池の水面に映える浮見堂があります。

浅茅ヶ原園地

荒池園地

荒池は、水に乏しい奈良公園に明治時代に築造されました。
緑が広がる芝生広場と柳が揺れる池畔のベンチは憩いの場となっています。

荒池園地

浮雲園地

奈良公園の中心部にあります。大仏殿交差点と奈良春日野国際フォーラム甍の間をゆったりと歩ける園路があります。
イベントにも利用されます。

浮雲園地

猿沢池園地

興福寺五重塔と池の柳が水面に映える猿沢池の景観は、奈良公園の代表的な名勝地です。
市街地に最も近く、市民の憩いの場でもあります。

猿沢池園地

東塔跡園地

奈良時代の創建当初の東大寺には大仏殿をはさんで高さ100メートルもの東西塔が並び立っていたそうです。
中世以降、2度の兵火で焼失し、現在は基壇の跡だけが残っています。
ここは東の塔の跡。春は桜の花見、秋はイチョウの黄葉を楽しみながら、往時の姿を想像してみてください。

東塔跡園地

みとりい池園地

県庁東交差点から北を向いて国道369号沿いにある細長い緑地です。
名前の由来は、春日大社一の鳥居が見渡せたことから、「見鳥居」池とも。
南都八景に数えられる轟橋と雲井坂があります。

みとりい池園地

茶山園地

奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~の東側、若草山麓方向に登っていく間にある緑地です。
奈良公園では県花であるナラノヤエザクラを増やして園内に植えています。
茶山園地では比較的大木に育っており、ゴールデンウィーク頃に遅い花見が楽しめます。

茶山園地

交通アクセス

関西国際空港から奈良公園への行き方

関西国際空港からリムジンバスで近鉄奈良駅に向かい、そこから奈良交通バスで奈良公園への行き方を説明します。

リムジンバス⇒近鉄奈良駅

関西国際空港に着いたら、近鉄奈良駅に向けてリムジンバスが出ているのでそれに乗ります。
第1ターミナルビル、第2ターミナルビルとも、1F正面の各方面行きバス乗り場よりご乗車ください。

【第1ターミナルビル】

きっぷうりばAの窓口または券売機で乗車券を購入して9番バス乗り場で乗車します。
窓口利用可能時間 13:00~22:00

【第2ターミナルビル】

きっぷうりばBの窓口または券売機で乗車券を購入して5番バス乗り場で乗車します。
窓口利用可能時間 終日


近鉄奈良駅までの所要時間:約90分
運賃片道:大人2,100円
ご利用可能なクレジットカード


近鉄奈良駅⇒奈良公園

近鉄奈良駅でリムジンバスを下車して、矢印の方向へ直進してバス乗り場へ移動します。

直進するとバス乗り場が見えてきます。

1番乗り場から奈良交通バスへ乗車して東大寺大仏殿・春日大社前バス停へ向かいます。
片道運賃:大人220円
東大寺大仏殿・春日大社前バス停までの所要時間:約5分

乗車する系統は下記の通りです。
「2系統・奈良市内循環バス(外回り)」
「6系統 中循環(近鉄奈良駅からのみ)」
「56系統・58系統・62系統 山村町行き」
「57系統・59系統 藤原台行き」
「61系統・鹿野園町行き」
63系統・64系統・65系統・72系統・77系統・78系統 春日大社本殿行き」
「122系統・下水間行き」
「124系統・北野行き」
「160系統・72系統 高畑町行き」

東大寺大仏殿・春日大社前バス停で下車して矢印の方向に直進します。

交差点を渡れば到着です。